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牡犬たちの狂宴

■『天国・・・』ぼちぼちとしか進まない。う~む、これは牛歩というやつだ。斬った張ったがない分、気を使って書いているせいなのか。まあ、焦らず書くしかない。
 担当Wさんから来年のことで電話。一本の書き下ろしをお願いされる気配。明日はまた別の担当さんと最後の打ち合わせがある。こっちも新作の相談である。これで、来年の執筆スケジュールはほとんど埋まってしまったことになる。すべてをこなせるかな……。

■昨夜はいつの間にか「狂宴」となってしまった。それも牡犬たちの狂宴である。
 ビールを一杯だけ飲んで帰るところに、その牡犬どもがやってきたのだ。
 アラブの種馬、チェニスの建築家、ザンビアのコピーライター、ウランバートルの元患者、オホーツクのマタギ、カリマンタンのサーファーたちだ。
 そこには火鉢があり、若い女と年増の女がいた。キッチンでつまみを作るのは、ストマックマンだった。
 宴は盛り上がり、自己紹介とあいなって、それぞれが自分の好みのタイプや、仕事や、過去の栄光を、支離滅裂に話すという狂乱であった。しかし、牡犬たちも、若い女の一言にはかなわなかった。
「オトーサン、いい加減にしてよ! 今何時だと思ってるの!」
 勝手気ままに、てんでんばらばらなことをくっちゃべって、酒を飲んでいた牡犬どもはそれで完璧にへこんでしまい、ほなら解散ということになった。

by kingminoru | 2004-12-20 15:49