ゲラゲラゲラゲラ

■朝からずっと『隠密廻り無明情話』のゲラ。
 昼はおにぎりを作ってもらい、公園に行って食べる。花粉症が治ったからそんなこともできる。帰宅して、またゲラ。
 画家の渡辺さんから装丁画の件で打ち合わせ。電話とFAXでやり取りする。

■「ねえ、ねえ善さん、ちょっと表にいらして」
 下駄音をさせておつたがやってきた。
「なんだい、どうした?」
「いいからいらして」
 早く早くと、おつたは急かす。
 善之助はおつたに手を引かれながら、暖簾を跳ねあげて表に出た。
「ほら、善さんあっちよ。きれいな虹でしょう」
 おつたの指さすほうを見た。大きくて見事な虹が東の空にあった。
「こんなに大きくてきれいな虹は、初めて見るような気がするわ」
 善之助はため息まじりいうおつたの横顔を盗み見た。それから、そっと心の中でつぶやいた。
 ──おつたさん、おまえさんも十分きれいだ。

 物語はそうやって終わった。これは6月刊です。お楽しみに。
 ふう、疲れた。もう午後7時だ。
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by kingminoru | 2005-04-23 19:03 | 小説家(小説)