案山子とじいちゃん

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◇朝晩は少し肌寒くなった。昼間は過ごしやすく、仕事も捗る。
 そんな日の気晴らしに少し散歩すると、案山子(かかし)に出くわした。これが今風の案山子なのか。滑稽でもある。
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 よく見ると少々お疲れの案山子もある。今年の秋の実りはどうなのだろうか?
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◇そういえばわたしの名前は「稔」である。生まれたとき両親は、父の忠夫と母の信子の一字を使って、「信忠」あるいは「忠信」にする予定だったそうだ。
 もし、そうなっていたら、すっかり武士らしい名前になっていた。
 稲葉忠信、あるいは稲葉信忠だからな。どこかの国家老にこんな人がいたような気もするが……。それはともかく、わたしがオギャアーと元気に生まれたとき、すっ飛んできたのが母方の祖父らしい。褌一丁でわたしに泳ぎを教えてくれた改蔵じいちゃんだ。
「今年ゃあ、豊作ばい。稲のよう稔って豊作たい。稔がよか。稔にせぇ」
 その鶴の一声で、わたしの名前が決まったらしい。
 流行りの姓名判断なんてくそ食らえだ。与えられた名前を重宝するのが、わたしの義務だと思う。それでもペンネームを考えたことはあったけどね。
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by kingminoru | 2005-09-26 15:27 | 小説家(小説)