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いざ、鎌倉!

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◇このところ、仕事を含め雑多なことに追われていたので、鎌倉の実家に帰る間がなかった。そこで、天気もいいし一念奮起して、行くかということになる。
 いざ、鎌倉じゃ! ミーチャ嬢はお留守番。
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 アニーは七里ヶ浜を駆けた。砂浜を走るのも、海を見るのも、打ち寄せる波を見るのもこの世に生を受けて初めてだった。だから、アニーははしゃぎにはしゃいだ。
 義母と小坪の「魚佐次」で食事をして帰って来ると、ミーチャ嬢はちゃんとおとなしく留守番をしていた。
 お陰様でわたしの仕事は停滞(≧∇≦)。しゃあないな。





【ワンニャン物語】第14話
 出合いと別れ──8
 ナガが死んだその年、ぼくは中学に進学しクラブ活動に励むようになり、リキとの触れあいは少なくなったが、それでもぼくの自転車のブレーキ音を聞きつけると、リキは玄関から走り出てきて、飛びついて喜んだ。
 雪が降れば近くの里山に登り、夏になれば父の車で川や海に出かけた。海でも川でもぼくはリキと一緒に泳いだ。雪が降れば、野山を駆けっこした。
 しかし、そんな触れあいも徐々に少なくなっていった。ぼくはサッカーに燃えていたし、中学三年になれば受験が控えていた。リキの相手をするのはいつも家にいる母になり、そして下の妹だった。
 雷を怖がらず、自転車や車のタイヤさえ追いかけなければ、いうことはなかった。ただし、芸ができない。教え方がわからなかったというのもあるが、リキができた芸当は、「お座り」「お手」「ちんちん」のたった三つ。今なら馬鹿犬と呼ばれるかもしれないが、当時はそれ以上のことは望まなかった。
 なぜなら、番犬としての役目をきちんと果たしていたからだ。家の門を入る人がいれば、必ず吠える。それが知り合いであれば、すぐに吠えるのをやめるが、知らない人であれば猛烈に吠えまくる。家族はリキの吠え方で、来訪者のことを察することができた。
 進学をあれこれ迷っていたぼくだが、結局ぼくは田舎を離れることにした。当然リキともしばらくお別れである。

by kingminoru | 2005-11-13 15:26 | ワンコ&ニャンコ