眠れない小説家

■眠れない夜がある。
 いまがそうだ。昨夜は9時には寝ていた。志ん生を聞きながら。
 で、目が覚めたのは11時半だった。それから眠れない。
 
 しかたなく、契約書に署名捺印して、読書をしている。
 「池波正太郎劇場」――。
 これを読みながらあることに気づいた。

 わたしの作品で描く女性像は、大別して2種類ある。

 ひとつは、さばけた人柄で、期せずして相手を心服させる凛とした女だ。
 こういった女性は、男性からすれば怖い女である。

 もうひとつは、奔放で闊達、ともすれば男にだらしなく、自分の考えもあまり持っていないような未熟な女。しかし、男好きがして容姿が整っている可愛い憎めない女。

 それで、最近気づいたことがある。女性読者には前者が受け、後者は煙たがられる。ところが男性読者は後者の女が好みなのである。そういう傾向がある。

 だが、そうだと決めつけるわけにはいかない。ある60代の女性ファンが、最近幻冬舎から出した『韋駄天おんな』を読んで、登場人物のひとりであるお夏が可愛いといった。
 この人はどちらかというと、前者の女性である。
 女も年齢と経験によって、読み方が違うのだと思い知らされた。ようするにいろんな読者がいるということだ。

■さて、それはよいが、いよいよ眠れない。
 明日(もう今日か)は所用があって出かけなければならないのだが……。

 おまえはよく眠れていいなあ。どこでもコトッと寝ちゃうからな。
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by kingminoru | 2008-07-04 03:42 | 小説家(小説)