ウンコをつかむ

◇一日はアニーに顔を舐められることからはじまる。のろのろと支度をして外に出る。まだ日も昇らぬ朝まだき。アニーはオシッコをし、ウンチをする。
 わたしは湯気の立つウンチを処理袋でつかむ。手のひらにその温かみが伝わってくる。拾うときには臭気をもろに鼻に受ける。たまらんですよ。でも放ってはおけないものね。
 広場に行ってリードを放して走らせる。わざと疲れさせるためにボール拾いをさせる。最近ちゃんと覚えてくれて、餌がいらなくなった。遠くに投げても、猛然とダッシュして拾ってくる。えらいぞ。
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   (*おとなしく見えるけど、二人でプロレスやったあとだから、グチャグチャだァ!)

◇仕事をたんたんとこなす。懸案のプロットもどきを作成し、担当編集者にメールする。あとは遅れている仕事をこなす。

◇姉歯設計士が世間を騒がせているが、彼に関与した工務店や売り主があれこれコメントをしはじめた。人間の一番醜い部分が見え隠れしているようで印象が悪い。さて、真相はどうなるのやら。

【ワンニャン物語】19話
 あまり気の滅入る話をすると本筋から外れてしまうので、我が家の犬と猫の話に戻る。
 今月(2005年11月)、我が家に最初に来たミーチャはようやく〇・三歳になった。来たときは手のひらに乗る程度の大きさで、体重も四〇〇グラムしかなっかったのが、一・三五㎏に成長した。アニーも順調に生育していて、当初三・八㎏が六・七三㎏になった。
 二匹とも正確な誕生日はわからないので、推定でミーチャが八月二十一日、アニーを七月十一日に設定した。ともかくじゃれ合って仲の良い二匹だが、てんやわんやの大騒ぎだ。
 だが、まだ安心して見ていられるわけではない。体重でもわかるように、二匹の体格差はかなりある。一度、どうしたきっかけかミーチャが右足を引きずったことがあった。様子を見ていると、普通に歩きもする。だが、ひょんなきっかけで足を引きずる。
 打撲か、骨にひびが……。骨折している様子はない。動物病院に連れて行こうかどうしようかとその夜迷ったが、翌日は引きずる度合いが少なくなった。それじゃもう一日だけ様子を見、それでおかしかったら連れて行こうと妻と話す。幸いにも、その翌日には普通に歩き、走り、ジャンプできるようになったので胸を撫で下ろした。
 だが、アニーも「きゃいん」と悲鳴をあげて足を引きずったことがあった。こっちはドジとしかいいようがないが、その経緯はこうだ。(つづく)
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by kingminoru | 2005-11-28 16:45 | ワンコ&ニャンコ

お嬢二人と過ごす

◇3人(?)で過ごす。アニーもミーチャもおとなしくご飯を食べて、テレビを見て、人の仕事を邪魔して、暴れて寝る。カミサンが実家に帰っているので、二人(?)の面倒を見ている。それもまた楽しい。心おきなく犬と猫と暮らすのだ。
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◇新作のプロットがなかなかできず模索中。進めている作品は遅々として進まず、〆切を延ばしてもらう。

【ワンニャン物語】18話
 都市部で野良化する犬は猫に比べ格段に少ないが、それでも郊外に行くと群れた犬がいる。地方に行けばその数は増えるが、やはり猫ほどではない。こういった犬や猫の野良は自然発生するのではなく、ほとんどが遺棄だ。
 つまり心ない飼い主に捨てられるということである。その理由は子供が生まれたので、飼いきれない、あるいはいらなくなった、面倒になったなどらしい。
 動物に愛着を持っているはずのブリーダーも、繁殖させた犬猫を捨てることがあるばかりでなく、種犬や種猫に生ませるだけ生ませ、保健所に「連行」するものがいる。商売が立ち行かなくなり、所有する犬すべてを捨てたブリーダーもいる。まさに「モノ」である。
 悪質なペットショップもある。人気があるのは子犬で、成犬はほとんど売れない。よって、四ヶ月を過ぎた子犬や子猫を捨てる、あるいは保健所に持ち込む。商品として店に置いているうちに病気にかかったので、治療もせず店の裏の段ボール箱に入れ、満足に水や餌を与えず餓死させる業者もいた!
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by kingminoru | 2005-11-27 03:26 | ワンコ&ニャンコ

ただ、寝たかったのです

◇眠いという欲求に負けて延々9時間も寝た。久し振りのことで、ゴルフ疲れもすっかり取れた。仕事にチャージをかける。
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◇昨日はミーチャのワクチンを射ちにいくついでに、アニーのフィラリア予防薬ももらってくる。2匹とも順調に育っていて、アニーは体重6・73㎏、ミーチャは1・35㎏だった。
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◇一昨日は房総カントリー大上コースを回ってきた。ここは難しいらしいが、ビギナーのわたしにはどこも難しい。バンカーにつかまること再々で、四苦八苦。クラブの選択を間違ってアプローチに失敗するし、買ったばかりのパターが馴染んでいないからイマ三。
 結果は55:57=112 ということは、110前後をうろうろしているってことですな。つぎこそ100を切るぞ!

【ワンニャン物語】17話
○悲しい現実
 信頼のおける調査機関(地球生物会議ALIVE)の調べによると、平成十五年度に殺処分された犬は約一六四〇〇〇匹、猫が約二七五〇〇となっている。
 このうち成犬が七割、子犬が三割。子猫が八割、成猫が約二割。子猫に関してはまだ目のあかないものがほとんどだという。
 殺処分件数は年々減少傾向にあるようだが、それでもこの数である。
 それでは保健所に持ち込まれた犬や猫はどうやって殺されるのか?
 二酸化炭素による窒息死である。まず死の「宣告」を受けた動物(*犬猫に限らない)は、密閉式のボックス(あるいは一室)に入れられ、二酸化炭素を送り込んで窒息死させる。これは決して「安楽死」ではない。
 例えば、あなたがエレベーターのような箱のなかに入れられ、同じような目にあったならどうだろうか?
 おそらく、もがきあがき、爪で壁を引っかき、命果てるまで悶え苦しむだろう。自治体によってはガス室に送る前に麻酔を使って意識を失わせるところもあるようだが、完全に麻酔が効いていないにもかかわらず、ガス室に送り込まれる動物もいるし、また仮死状態でまるでゴミのようにガス室から出され、火葬されることもあるという。
 では、なぜこんな悲しい目に彼らはあわなければならいのか?(つづく)
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by kingminoru | 2005-11-25 15:51 | ワンコ&ニャンコ

じつは恋愛ものなんです

◇拗ねまくっている意地の悪い女と純真無垢な少年、そしてはにかみ屋の床屋の娘、気の弱いちんぴらやくざとその女、怖い肉屋の主と土建屋のオヤジ、権力で学園を私物化しようとしている大学に義憤を感じ立ちあがる文学青年などが織りなす、60年代後半のことを書きつづけているのだが、予定より長くなりそう。ついでに〆切も遅れそう。
 おまけに、来年からスタートさせるシリーズもののプロットを急かされる。もうひとつおまけに、連載を延々と先延ばししているのに、待ってますからといわれて、心を痛めているわたしは、明日ゴルフに行く。どういうこっちゃ。
 そうはいってもかなり余裕がないぞと焦っている。そんなこんなで【ワンニャン物語】が中断したままだ。今しばらくお待ちを。
 本日はアニーとミーチャの綱引きでご勘弁を<(_ _)>
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 もうひとつおまけにミミズク。
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 フクロウとミミズクの違いは耳。
 耳があるのがミミズクだそうです。西富士にあるベゴニア園のパンフレットにはそう書いてありました。
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by kingminoru | 2005-11-22 16:01 | 小説家(小説)

追い詰められて

◇このところ、追い詰められて汗汗の毎日。それなのに、邪魔が入ったりして、もう大変なので、悠長に更新ができない。
 本日は以下の写真でお楽しみいただきましょう。
 まずは、
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 隠密廻り無明情話の第2弾。「悪くだみ」です。廣済堂文庫¥619
 推理していただきましょう。江戸ものといっても、基本的にミステリーの形をとっていますので推理小説ファンにも楽しんでいただけると思うのですが。
ただし、小難しいからくりは使ってありません。楽しく読んでいただければ、それがサイコーなのです!
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 以上2点。熱海の夜明けです。雰囲気がつかめればそれで、OKです。
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 何を隠そうわたしは大の清張ファン。すべての作品は読破している。そしてこの度、初の文庫化(双葉文庫¥600)となった作品。それがこれです。編者は今をときめく文芸評論家の細谷正充氏。すでに増刷がかかっております。詳しい解説は無用なので、書店でどうぞお買いあげくださいまし。
 そして、わたしの作品もお忘れなく。

◇ともかく、ヒイヒイいっているのです。
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by kingminoru | 2005-11-21 19:17 | 小説家(小説)

小さな命を救え!

◇本日は新刊の案内告知をしようと思ったが、急遽変更し、友人の作家・芦川淳一さんに教えられたことを先に告知します。
 小さな命が危険な状況にあります。皆さんのあたたかい心で救ってあげることができるかもしれません。
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 その子の名前は神達彩花ちゃん。以下彼女の状況を、HPより引用します。

【彩花ちゃんは生後すぐに『ヒルシュスプルング病類縁疾患の中の全腸管壁内神経細胞未熟症』と診断されました。「ヒルシュスプルング病」ならば、5000人に一人という病気で
全く治らないわけでもありませんが、彩花ちゃんの場合、「ヒルシュスプルング病」に似ているものの、それとは違い、何人に一人という割合ではあらわせないほどの難病であり、
肝不全を併発してこともあり、臓器移植の出来る環境にない日本では余命宣告もされています。それだけに一刻も早くアメリカに渡り臓器移植が必要なのです】
詳しいことはココをクリックしてください。
 善意の募金で、救うことができるかもしれません。
 
 また、HPやブログお持ちの方が、同HPをアピールしていただければ幸いです。
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by kingminoru | 2005-11-19 16:50

答えられないときもある

◇ミステリーベストテンを選んでくれと、暮れになると毎年「週刊文春」からアンケートの依頼が来る。アンケートに答えれば、餅代ぐらいにはなるから答えていたが、今年はそんな余裕がないし、読書は過去作品に集中しており、本年度刊行された新作にはあまり目を通していない。それで、スルーする。
 推理作家協会からも、来年の協会賞のアンケート依頼がある。こっちも前述のような理由で答えられない。でも、いくつか読んだものがあるから、それだけでも答えておこうか……。(一円にもならないが)
 そんなわたしは、昨日はゴルフ疲れでほとんど仕事にならず、雑用をこなしていたので、今日は頑張るぞーと張り切ったが、煮詰まっている。
 密度の濃そうな内容だから、いや濃くしようと思っているからいけないのかもしれないが、煮詰まるときは煮詰まるもんです。駄作を書いているのではないかと、いつもの不安が胸をよぎり、頭をかすめるのです。(←わざと、こんなダサい文章を書いたのですが、やはり煮詰まっている証拠ですね)
 仕事切り上げるかなあ。

◇【ワンニャン物語】は本日お休みです。ひょっとしたらちゃんと本にできるかもしれないので、少し考えますといって、明日あたりから再開します。
 ナンジャラホイだな~。
 そこで問題。下の爪は誰でしょう? 簡単すぎるかな。
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by kingminoru | 2005-11-18 15:15 | 小説家(小説)

今日は長いので、覚悟のほどを

◇二日間留守をしていた。某出版社の招きで、ゴルフに行っていたのである。前日熱海に入り、会長の豪華リゾートマンションに入る。どっひゃあと驚く。何という広さ、何という眺望、何という、何という、何というがつづく。
 花壇と家庭菜園のあるバルコニーだけでも30坪。住居部分は60坪。リビングから海が見え、その向こうには初島がある。天気のよい日は大島も見えるそうだ。
 風呂は土地柄当然温泉。しかも檜風呂。どっしゃーである。
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 しかし、愛犬のニコはなぜかわたしに発情したぞ。1個3個ニコと呼んでやると、客の多くがそういうそうだ。みんな考えることは同じだ。
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 ハッチというヒマラヤンもいたが、こっちは歳のせいかすごくおっとりしているのでした。そして、痛飲してなぜか話題はペットのことばっか。それでいいんだけどね。

◇翌日(昨日のこと)は、伊豆スカイラインカントリー倶楽部に向かう。日ごろの行いがよいから、ピーカンだ。富士山がはっきり見える。コースは伊豆高原の上にあるから池はない(それでも一個あった)が、タイトなコースがつづく。打ち下ろし、打ち上げなどと簡単そうで難しい。
 メンバーはO会長、S社長、そして担当編集者のK氏とわたし。
 下手くそなわたしは前半、56でビリケツ、後半は53。合わせて109。ちっとも上達していないなあ。

◇プレーを終え、まっすぐ帰宅したが、大阪らからやってくるはずのシローは姿を見せていない。あの野郎、また口だけかい。来るといってこない。
 サッカー代表のアンゴラ戦を、ミーチャとアニーと楽しく見る。勝ってよかった。松井は昔からいいと思っていたが、ぐんと成長したな。
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【ワンニャン物語】16話
 出合いと別れ──10
 熊本の田舎を離れて三年、その間何が楽しかったかというと、休日の外出と休暇で実家に帰ることに尽きる。そして、家に帰れば元気なリキに会えた。
 だが、それが突然出来なくなった。
 それは三年の二学期だった。父から来た一通の手紙に心が揺れた。リキがジステンバーにかかり容態がよくないというのだ。昼休みに届いたその手紙をいくら読み返しても、具体的なことは何もわからなかった。
 ぼくは授業をぼんやり聞いているだけで、何も頭には入ってこなかった。相模湾は陽光にきらめき、高い秋の空には置き忘れられたような雲がぽっかり浮かんでいた。航空自衛隊基地の土手からホークが空をにらみあげ、そして沈み込む。いったいホークはどんなとき、そんなふうに作動するのだろうか、スクランブル出動に合わせて弾頭を空に向けるのかなどと、てんで関係のないことを考えたりもした。
 やがて授業が終わると、ぼくはリキのことを聞こうと思い、ポケットいっぱいに十円玉を入れて公衆電話に駆けた。
 だが、家の電話は呼び出し音を鳴らすだけで誰も出ない。そうなると、ますます不安が募った。連絡がついたのはその夜のことだ。
「もう死んだよ」
 電話に出た母が教えてくれた。
「どうやって?」
 どうやってもこうもない。病気で死んだのはわかっているが、聞かずにはいられなかった。リキは何度も獣医に診せて治療をしてもらったが、すでに手遅れだったらしい。
 死んだのは容態が悪化して数日後のことだった。
 すぐそばの本家に母が用事があって出かけて戻ってくると、小屋に寝ているはずのリキがいない。それで捜していると、叔父がうちの小屋で死んでいると教えてくれたそうだ。
「心細くなってわたしのあとを追いかけて来たんだろうね」
 ぼくは高熱にうなされ、よろめきながら母のあとを追いかけていったリキのことを想像した。ひとりになるのが不安で仕方なかったのだろう。そばに信頼できる人がいてほしかったのだろう。
 叔父に知らされた母が本家に戻ると、駐車場を兼ねる小屋のなかで息を引き取っていたらしい。安らかな顔だったという。
「十二年生きたからね」
 母はそういったが、リキは十一歳だった。
 高熱に苦しみ、床下にもぐり込んで出てこないこともあったらしい。餌も食べないので、下の妹が床下にもぐり込んで引きずり出したりしたそうだ。その妹は、学校から帰ってくるなり、リキの死を知り、食事も取らず翌朝まで泣きつづけたらしい。
 だが、ナガのときと違ってぼくの目から涙が出ることはなかった。ただ、遠くを見て死んだのかと、そう思っただけだ。距離が離れ、そして触れあう時間が少なくなっていたから情が薄くなっていたといえばそれで終わりであるが、決してそんなことはない。ぼくはリキのことを忘れたことはなかった。そして、今でもちゃんとぼくの脳裏には元気だったころのリキの姿がある。
 冬休み、実家に帰ってリキの墓にお参りをした。ナガの隣に妹が作ってくれていたのだ。板には妹の達筆な字が走っていた。こんもりした小山に、ぼくは手を合わせ、静かに冬の空を見るだけだった。
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by kingminoru | 2005-11-17 14:07 | ワンコ&ニャンコ

さしたることもなく一日は終わる

◇ただひたすら仕事。書きつづける。思ったほど進まないが、そんなもんだ。それでも一枚でも二枚でも書きつづけるしかない。それが仕事だもんな。
 アニーをシャンプーする。これで三回目。大分慣れたと思ったけど、やはり苦手だ。それでもシャンプーの間はおとなしくしている。
 本日は特記事項なし。
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 ※突っ張って寝るアニー。おまえ、ほんと犬かよ?
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 ※あたちは色っぽいでしょ。
【ワンニャン物語】第15話
 出合いと別れ──9
 普通高校に進む予定だったが、ぼくは横須賀にある少年工科学校を選んだ。なぜその学校を選んだかというと、無類の映画好きの父の影響を受けていたせいだろう。父に触発されたぼくも映画狂になっていたし、チャップリンを知ったことで、将来は映画監督という構図を頭のなかに描いたのだ。父は中学卒業祝いに、チャップリン自伝をプレゼントしてくれたほどで、それは今でも書棚のなかにある。
 ともかく田舎にいるより、中央に出たほうがいいだろう。東京に近いところであれば、もっと映画が観られる。それが理由のひとつ。
 もうひとつは同校に近所の先輩が進んでおり、その制服に憧れたというのもある。
 ともかくぼくは熊本を離れ、いきおい相模湾に面するどでかい学校に入ったのである。
 自衛隊組織のなかにある学校なので、起床から就寝まですべてを管理されるという厳しい生活が待っていたが、ぼくには何もかも新鮮だった。
 この学校生活についてはいろいろ面白いことがあるが、本筋から離れるので別の機会に書くことにする。
 ぼくはリキや家族、またそれまで遊んだり喧嘩したりと、仲のよかった友達と離れるだけでなく、しばらくの間は世間からも隔絶された。学校の周囲には鉄条網が張り巡らされ、侵入者を阻んでいる。だから動物との触れあいなどあるわけがない。
 リキと再会するのは、夏休みである。約四ヶ月ぶりだが、久し振りに実家の門を入ったぼくは、真っ先に「リキ!」と呼んだ。
 すると、小さく開いた玄関からリキが飛ぶように駆けてきて、尻尾を振って何度も飛びついてきた。リキの顔は喜びに満ちていた──ぼくにはそう見えた──し、ぼくも忘れられていなかったことが嬉しくて仕方なかった。
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by kingminoru | 2005-11-14 17:56 | ワンコ&ニャンコ

いざ、鎌倉!

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◇このところ、仕事を含め雑多なことに追われていたので、鎌倉の実家に帰る間がなかった。そこで、天気もいいし一念奮起して、行くかということになる。
 いざ、鎌倉じゃ! ミーチャ嬢はお留守番。
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 アニーは七里ヶ浜を駆けた。砂浜を走るのも、海を見るのも、打ち寄せる波を見るのもこの世に生を受けて初めてだった。だから、アニーははしゃぎにはしゃいだ。
 義母と小坪の「魚佐次」で食事をして帰って来ると、ミーチャ嬢はちゃんとおとなしく留守番をしていた。
 お陰様でわたしの仕事は停滞(≧∇≦)。しゃあないな。





【ワンニャン物語】第14話
 出合いと別れ──8
 ナガが死んだその年、ぼくは中学に進学しクラブ活動に励むようになり、リキとの触れあいは少なくなったが、それでもぼくの自転車のブレーキ音を聞きつけると、リキは玄関から走り出てきて、飛びついて喜んだ。
 雪が降れば近くの里山に登り、夏になれば父の車で川や海に出かけた。海でも川でもぼくはリキと一緒に泳いだ。雪が降れば、野山を駆けっこした。
 しかし、そんな触れあいも徐々に少なくなっていった。ぼくはサッカーに燃えていたし、中学三年になれば受験が控えていた。リキの相手をするのはいつも家にいる母になり、そして下の妹だった。
 雷を怖がらず、自転車や車のタイヤさえ追いかけなければ、いうことはなかった。ただし、芸ができない。教え方がわからなかったというのもあるが、リキができた芸当は、「お座り」「お手」「ちんちん」のたった三つ。今なら馬鹿犬と呼ばれるかもしれないが、当時はそれ以上のことは望まなかった。
 なぜなら、番犬としての役目をきちんと果たしていたからだ。家の門を入る人がいれば、必ず吠える。それが知り合いであれば、すぐに吠えるのをやめるが、知らない人であれば猛烈に吠えまくる。家族はリキの吠え方で、来訪者のことを察することができた。
 進学をあれこれ迷っていたぼくだが、結局ぼくは田舎を離れることにした。当然リキともしばらくお別れである。
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by kingminoru | 2005-11-13 15:26 | ワンコ&ニャンコ