一歩でも前へ
■三日間で六〇枚。
このペースだと締め切りに間に合わない。
キーボードに置いた自分の指を、じっと眺める。指がいくら早く動いても、思考回路がそれに追いついてこないと何にもならない。
逆に思考回路のほうが高速回転し、先回りのアイデアを書けと指令を出すときがある。そのときは指の動きが間に合わない。皮肉なものだ。
世間がGWで浮かれているとき、自分はこつこつと仕事をこなしている。唯一の楽しみは、若葉の茂る林のなかをアニーと散歩することぐらいか……。
気合を入れてもなかなか前に進まないが、ちょっとでも前に行かなければならない。
さあ、今日もわたしはパソコンの前に座っているぞ。

by kingminoru | 2007-05-05 06:39 | 小説家(小説)